【現地視察】モンゴル・サインシャンドとは?

草原だけじゃない。ゴビの絶景と神秘の聖地を訪ねる旅

サインバイノー。H&Aトラベルのバルサーです。

先日、H&Aトラベルで広報を担当している「はるちゃん」と一緒に、モンゴル南東部にあるサインシャンドを視察してきました。モンゴル旅行というと、多くの方はどこまでも続く草原や遊牧民のゲル、乗馬体験を思い浮かべるのではないでしょうか。

もちろん、それらはモンゴルを代表する魅力です。しかし今回訪れたサインシャンドには、草原とはまったく違う景色と文化が広がっていました。黒い山々、赤茶色の大地、静寂に包まれたパワースポット、そして歴史ある寺院。

「こんなモンゴルもあるんだ。」そんな新しい発見がたくさんあった旅をご紹介します。

サインシャンドってどんな町?

サインシャンドは、モンゴル南東部・ドルノゴビ県の県都で、ウランバートルから約450km離れた場所にあります。北京方面へ向かうモンゴル縦断鉄道の主要駅でもあり、昔から交通の拠点として発展してきました。現在はホテルやレストラン、スーパーマーケットなどもそろい、ゴビ地方を観光する際の拠点となっています。私たちは今回、夜行寝台列車を利用しました。夜にウランバートルを出発し、朝目を覚ますとそこはゴビの入口。飛行機とは違い、景色が少しずつ変わっていく様子を眺めながら目的地へ向かう列車旅も、サインシャンドならではの楽しみの一つです。

サインシャンドが特別な理由

サインシャンドは、モンゴルの人々にとって特別な場所として知られています。その理由は、19世紀に活躍した高僧ダンザンラブジャーゆかりの地だからです。ダンザンラブジャーは僧侶であるだけでなく、詩人や劇作家、教育者としても活躍し、モンゴルの文化や芸術の発展に大きく貢献しました。現在でもモンゴルでは非常に人気が高く、多くの人が尊敬する歴史上の人物です。サインシャンド周辺には、彼が修行した場所や寺院跡が今も残され、多くの巡礼者が訪れています。

シャンバラランドへ

サインシャンド郊外には、「シャンバラランド」と呼ばれる広大な聖地があります。ここはダンザンラブジャーが修行の場として選び、多くの人々が心を整える場所として大切にしてきました。現在では、モンゴル国内外から巡礼者や観光客が訪れる人気スポットとなっています。

広い敷地の中には、

  • ブッダアイ(仏陀の目)
  • エネルギーセンター
  • 瞑想の岩窟
  • 生まれ変わりの洞窟
  • おっぱい岩
  • など、さまざまな見どころが点在しています。一つずつ巡りながら、歴史や信仰に触れられるのがシャンバラランドの魅力です。

ブッダアイで心を整える

入口近くにある大きなストゥーパには、「ブッダアイ(仏陀の目)」が描かれています。ここでは紙に願い事や手放したい気持ちを書いて火にくべ、心を整えてから聖地へ入るという習慣があります。現地の方々も静かに祈りをささげており、観光地というより神聖な場所であることが伝わってきました。

静寂に包まれたエネルギーセンター

シャンバラランドの中心にあるのが、エネルギーセンターです。広い大地に立つと、聞こえるのは風の音だけ。建物もほとんどなく、目の前には赤茶色の岩と青い空が広がっています。多くの人が目を閉じて瞑想をしたり、裸足になって地面に立ったり、それぞれの時間を過ごしていました。私も裸足で歩いてみましたが、小石が思っていた以上に大きく、足つぼマットの上を歩いているようでした。それでも、不思議と周囲の静けさに心が落ち着いていくような感覚がありました。エネルギーを感じるかどうかは人それぞれですが、この雄大な自然の中でゆっくり過ごす時間は、とても贅沢に感じました。

瞑想の岩窟と生まれ変わりの洞窟

エネルギーセンター周辺には、ラマ僧たちが瞑想を行った岩窟が点在しています。その中でも有名なのが、「生まれ変わりの洞窟」です。狭い岩の隙間をくぐり抜けることで、新しい人生を歩めるという言い伝えがあります。実際に挑戦してみると、大人一人がやっと通れるほどの狭さ。少し緊張しながらも、無事に反対側へ抜けることができました。観光というより、自分自身と向き合う時間を過ごせる場所という印象でした。

おっぱい岩

シャンバラランドには、「おっぱい岩」と呼ばれる場所もあります。名前だけ聞くと驚くかもしれませんが、この岩は自然にできたものではありません。女性の健康や安産、子宝を願う信仰の場として造られたもので、現在も多くの方が参拝に訪れています。日本では少しユニークな名前に感じますが、現地では古くから大切にされてきた祈りの場所の一つです。

ゴビで出会った絶景

今回の視察で最も印象に残ったのは、ゴビならではの景色でした。「ゴビ砂漠」と聞くと、一面に砂丘が広がる景色を想像する方が多いと思います。しかし実際のゴビは、それだけではありません。
乾いた大地に広がる黒い山々。赤茶色の岩肌。どこまでも続く荒野。そして、地平線までまっすぐ伸びる一本道。途中で車を止めると、聞こえるのは風の音だけ。草原とはまったく違う雄大な景色が広がっていました。今回訪れた「黒い山」は、願い事が叶う山として地元の人々に親しまれています。山頂まで歩くと、360度見渡す限りゴビの景色が広がり、そのスケールの大きさに圧倒されました。ここまで景色が変わると、「同じモンゴルなの?」と思うほどです。草原だけではない、多彩な自然こそモンゴル旅行の魅力なのだと改めて感じました。

今回の視察を通して感じたのは、サインシャンドは「もう一つのモンゴル」に出会える場所だということです。草原や遊牧民文化とは違った魅力があり、歴史や文化、信仰、そしてゴビの雄大な自然を一度に体験できます。夜行列車で旅を楽しみ、静かな聖地で心を落ち着かせ、ゴビならではの景色に出会う。そんな少し特別なモンゴル旅行をしてみたい方には、きっと印象に残る旅になるでしょう。モンゴルを何度か訪れたことがある方も、初めての方も、新しいモンゴルの魅力を感じに、ぜひサインシャンドを訪れてみてください。

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